
「おきなわマラソン」の後、もうしばらく走らなくて良いやとか言っていたのに、気がついたらハーフマラソンに出ることになっていた…
しかも『今回はハーフだから大丈夫』って言ってたけど、爆風だったし全然大丈夫じゃあ無かったよね!笑
ほんとそれね…。笑
あれはもう…“戦い”だったと思うよ…。でも、ぎりぎりでも目標達成できて、本当に良かった!
2月に「おきなわマラソン」を完走後、次なるチャレンジとして「第29回東日本国際親善マラソン」のハーフマラソンの部にエントリーしました。
米軍基地内を走るという非日常感と、2時間切りという目標。
そして風速10m超の強風に苦しみながらも、最後まで諦めずにたどり着いたゴール…!
今回の記事では、そんな「第29回東日本国際親善マラソン」のレースレポートとして、その一部始終をリアルにお届けします!
▼前回のレース「おきなわマラソン2025」のレポはこちら
Contents
エントリー〜レース直前までの準備と目標タイム
「おきなわマラソン」完走後、レースにエントリー
2月に人生初のフルマラソン「おきなわマラソン」に出場し、制限時間ギリギリではありつつ、見事完走。
そんな沖縄から帰還してすぐ、「なにか次の目標が欲しいな…」という気持ちがむくむくと湧いてきました。
おきなわマラソンであれほど辛い思いをしたにも関わらず、懲りないことです。笑
- 気温が上がり暑くなる前に、自分の力を試したい
- できれば4~5月くらいの大会が良い
- となると、フルマラソンではおそらく準備不足
- ハーフマラソンの程よい規模感の大会に出たい
…という思いのまま探し、見つけたのが今回参加した大会「東日本国際親善マラソン」!
レースは4月27日。おきなわマラソンからはちょうどおよそ2ヶ月の準備期間を設けることができる計算でした。
「東日本国際親善マラソン」について
ここで今回の大会「東日本国際親善マラソン」の概要について触れておきます。
大会名 | 第29回東日本国際親善マラソン | ||
---|---|---|---|
開催日 | 2025年4月27日 (日) | ||
開催地 | 神奈川県(相模原市) | ||
大会公式サイト | https://www.runningkanagawa.com/ | ||
参加者 | ハーフマラソン:およそ2,000人ほど |
KOKUSAI-SHINZEN
東日本国際親善マラソン
会場は神奈川県相模原市相模補給廠。アメリカンムードいっぱいな、ハーフマラソンコースです。
参加賞はオリジナル大会記念タオル他です。
なんとこちらの「東日本国際親善マラソン」の舞台は、相模原市にある補給廠。
補給廠とは”在日アメリカ陸軍の補給施設”のこと。
つまり、普段は決して立ち入ることのできない米軍基地内を走ることができるんです。
だから”国際親善”マラソンという名前なんですね。
大会日程的にも、規模的にも、駅から近いという立地的にもすべてがちょうどよく、なおかつ米軍基地を走るという超非日常的な大会。
諸々の条件がぴったりとハマり、後は深く考えることなく、気がつけば勢いでエントリーを完了させていました。
ぷらはさんにほとんど相談無しで勝手にエントリー決めちゃってごめんよ…。笑
良いっちゃ良いんだけど、いきなり「次はハーフマラソンだね!」って言われた時は驚いたよ…?笑
約2ヶ月の準備期間はGarminのトレーニングプランを活用
今回のハーフマラソンに向けては、自己流ではなく新たに手に入れたランニング用スマートウォッチ「Garmin Forerunner 965」を駆使して、機能の一つである「トレーニングプラン」を活用して準備を行いました。
その日その日の体力や回復度合いに合わせて、最終的な目標に向けて最適なトレーニングを毎日提案してくれる、という優れモノ。
ランニング以外にも、筋トレのメニューも提案してくれて、大変心強いパートナーでしたね☺️
日により短い30分走から、超ロング走、更にはハードなインターバルトレーニングを提案してきて、時には(というかしょっちゅう)きつくて辞めたいときもありましたが、なんとか達成率90%くらいの割合で遂行してきました。
目標「2時間10分」…のはずだった
さて、そんなGarminのトレーニングプランでは、最初にハーフマラソンの目標タイムを設定することができます。
今回私は目標タイムを「2時間10分」としていました。
普段から5kmあたり6分程度で走っていたので、その体力が持つ計算で…
…というわけです。
正直5km走る体力がそのまま21km持つとは思えなかったので、これでも十分挑戦的な目標……、のつもりでした。
が、しばらくGarminをつけてトレーニングプランをこなしていると、Garminさんがかなり恐ろしいことを言ってきたんです。
あなたのハーフマラソンの予測タイムは「1時間53分」だよ
…ん?いやいやいやそんなわけ無いだろう。笑
いくらなんでも、5kmを6分ペースで走っているのに、5分25秒くらいのペースで21km持つわけがない。計算間違いかな…。
この時はそう思っていました。
ただ、その先トレーニングを重ねてもその予測タイムは変わることなく。
人間恐ろしいもので、毎日その予測タイムを見ていると、「もしかしたらもしかするんじゃないか」という希望が芽生えてきてしまうんですよ。
いくらなんでもGarminの言うことはそのまま飲み込めないけれど、その手前のラインくらいなら手を伸ばせばギリギリ届く距離にあるんじゃないか、と。
そして迎えたレース1週間前。
最終的なハーフマラソンの目標を「2時間切り」と定めるに至りました。
当初の目標からすると、なんと10分も縮める想定。
1kmペース5は分40秒を刻まなくては達成できません。
普段の私からしたらとんでもないくらい挑戦的で。でも手を伸ばせばギリギリ、なんとか、もしかしたら届くんじゃないかと思える、そんな絶妙なタイム。
それが「2時間」というものでした。
レース当日の様子|スタートからゴールまで
スタート前
迎えたレース当日。
天気は快晴。気温も22℃と申し分なく、気持ちの良い春の陽気に包まれていました。
▲Garminのトレーニングレディネス、という数値は非常に良く、良い調整ができたようです。
相模補給廠の入口での身分証チェック、手荷物検査を終え。
参加賞のタオルを受取り、荷物を預け、お手洗いを済まし、準備は完了です。
▲レース会場の相模補給廠。米軍基地らしい、非日常的な光景にワクワクします☺️
▲受付の様子。参加書のタオルはこちらで受け取ります。
▲ちなみに参加賞のタオルはこちら。アメリカっぽい色合いで、大会名が英語でデザインされたものです。いい感じ。
個人的には記念品はTシャツのほうが嬉しいのですが、これはこれで良いなあと思いました☺️
▲荷物は200円で預かっていただけます。
屋外のビニールシートの上に預けるだけの簡易的なものですが、沢山の人の目があるので安心感はあります。笑
そしてレース開始30分程前に整列がスタート。
ある程度ゴールタイム毎にブロックが分かれており、今回私は目標が「2時間切り」のため、”~1時間59分”のブロックに並びました。
さあ、すべての準備は整った。
いよいよ、レーススタートです。
スタート~1周回目(8km地点)
スタートの号砲が鳴り響き、一気に集団は前へと進みます。
スタートから5分ほど全く動きがなかったおきなわマラソンとは違い、今回は号砲とともに列が動き、3~4分後にはいつものペースで走り出すことができました。
なるほどこれが大会規模というものか。
本当は前日にGarminと相談し、「最初の5kmくらいは抑える、後半でペースを上げる」という作戦を練っていましたが、意外と集団の動きが早かったことと、体がスムーズに動いたことから、開始数分で作戦を投げ捨て。
最初から思うように、体が動くに任せてペースを刻む作戦に切り替えました。
後から思うと、この作戦が良かったのか悪かったのかはかなり微妙なところではあります。笑
ただ、レース序盤は思いの外軽く、一緒に走っているぷらはさんとちょっと声を交わすほどの余裕があり、普段は走れない基地内の風景を楽しんでいました。
しかし、そんな余裕も束の間。
4~5km地点の長い直線部分で、想定外の強風に苛まれることに。しかも最大風速10m以上という本格的な向かい風。
この向かい風の影響を受け、被っていた帽子は5度(!!)吹き飛ばされ拾いに行く始末。
同時にレース序盤の余裕も吹き飛ばされ、「あれ、待ってまだ8kmしか走っていないのに意外ときつくないか…?」と思い始めたところで1周回目が終了しました。
第2周回|心拍数MAXと向かい風(8~16km地点)
2周回目。一緒に走っていたぷらはさんとは、スタート直後に少し会話を交わしたものの、途中からは別々のペースに。
1周回目に比べ、風の影響をより強く感じるようになりました。
特に風の影響をモロに受ける区間では、前に進むのも一苦労。
13km地点では明らかに足が重くなり、ペースも1kmあたり6分近くに大幅にダウン。
「このままだと2時間切りは厳しいかも…」と気持ちの上でも弱気になりました。
その上体力もかなり限界に近づいている。
このとき、心拍数は常に175オーバー。向かい風が強まったタイミングでは185くらいまで心拍が上がっているのも見てしまいました。
当然このレベルの心拍数になると、ただ”息が上がる”だけでは済まず。
両方の脇腹が痛い。脇腹どころか内蔵の中心がキリキリと痛い。その上胃も痛い。胃は痛いどころか吐き気もする。頭が痛い。重い。
何より、足が重い。上がらない。前に進まない。まるで自分の周りに膜ができているかのようで、全く前に進んでいないような感覚でした。
以前の私なら、ここで「ああもう限界だ」と感じて、立ち止まっていたと思います。
だって辛いから。きついから。これ以上きつくなるのが怖いから。
でも負けたくなかった。
諦めたくなかった。
ここで立ち止まってしまったら、これまで準備してきたことが、なんとか今日ここまで走ってきたことが、繋いできたものが無駄になる。
それだけは、絶対に嫌だ。
そんな状況の中、頼りになったのが、事前に用意していたエネルギージェル。
本格的にきつくなってきた15km過ぎに補給をしたところ、しばらくして段々と視界がクリアになってきました。
立て直した、とまでは決して言えないけれど。
でも、明らかに後ろ向きになっていた気持ちが、ほんの少しだけ前に向いたのを感じました。
そして、周回地点での沿道からの温かい応援。
全く見知らぬ方の「頑張れー!」という声に、背中を押されました。
こうして2周回目は終了。最後の3周回目に入ります。
最終周回|気力だけで駆け抜けた最後の5km(16~21km地点)
エナジージェルの補給があったとはいえ、心拍数は依然として175オーバー。向かい風の爆風も、全く衰えることなくゴリゴリに体力を削ってきます。
一時は1kmあたり6:02までペースを落としながらも、「まだいける、まだいける」と自分に言い聞かせながらゴールを目指しました。
ただ、もう、本当にこの最後の5kmが長い。
信じられないくらい長い!
絶対最後の3周回目だけ、1kmの距離が長くなっていると思います。タイムを見ても、もちろん後から距離を見ても、決してそんなことは無いのですが。
一度立て直した(かと思われた)様々な体調不良の嵐が再び吹き荒れ始めます。
体中が痛く、重い。全然前に進んでいない気がする。
立ち止まりたい。立ち止まりたくない。もう走りたくない。辛い。でも、立ち止まるのだけは嫌だ!
そしてラスト2kmを切ったあたり、手元の時計で1時間50分という数字が見えました。
あれほど進んでいなかったのに、ペースダウンもしたのに、まだ「2時間切り」にギリギリ手が届くかもしれない。そんな微妙な数字。
長かった道のりが、後10分の攻防で決着がつくという事に気が付き、もう後僅かだと思う反面、まだ10分もあるのかと思ったのもまた事実です。
最後の1kmはほぼ気力だけ。
周りの集団のペースが上がるのに合わせ、こちらもペースを上げていき。
最後の直線は、崩れそうな体にムチを打って、少なくとも視界に入る女性は全員抜いてやる、という気概とともにラストスパートをかけました。
そして、ついに、ゴール!
ゴールゲートを駆け抜けた瞬間、時計を見ると…
本当にギリギリではありましたが、なんとか、目標だった2時間切りを達成する事ができました…!
レース後のご褒美タイム!
レースを走り終えたあとは、テントで用意されていた更衣室で着替え、同時開催されていた「ハワイアンフェスティバル」へ。
フラダンスを眺めながら、冷たいビールで乾杯するひとときは、まさに最高のご褒美でした✨️
▲このときのビールの美味しさと言ったら…。
さらにその後は、場所を移動して居酒屋へ。目標達成と無事の完走を祝い、再び乾杯しました。
▲場所を変えても、ビールが美味しいことには変わりはない。
頑張ったからこそ、何倍にも美味しく感じた食事とお酒。
これもまた、ランナーの特権なのかもしれません☺️
まとめ|今回の振り返りと今後へ
今回の記事では、「第29回東日本国際親善マラソン」のレースレポートをお届けしました。
結果的に、Garminのトレーニングプランを活用して積み重ねた準備は、確実に力になっていたのだと思います。
想定外の強風というコンディションでも、なんとか最後まで粘り抜けたのは、自信につながった大きな収穫ですね…!
最終的なゴールタイムは、見事、ギリギリ、目標達成。
後にGarminのスタミナの消費量を見てみたら、レース前は100%だったものが、レース後1%まで減っていました。
ちなみにGarminの「スタミナ」機能とは、レース中にどれだけ体力が残っているかを数値で表示してくれるもの。
今回はスタート時が100%、ゴール時は1%。まさに限界ギリギリの走りだったことが数字でも明確に表れていました。
この状態で居酒屋行って、よく無事帰れたな、私…。笑
さて、無事目標を達成した今回のハーフマラソンですが、いくつか課題は残っています。
- ペース戦略は果たして正しかったのか?(最初に飛ばしてしまい、後から失速することになったため)
- 向かい風時のフォームが崩れており、結果的に体力をより削られる事になった
- 補給のタイミングはもう少し早いほうが良かったのでは
- 想像以上にキツさを感じ始めるタイミングが早かった。もう少し持たせることはできないか。
…などなど。
ただまあ、選手でもアスリートでもないただの一般人が、こうして気軽にレースに参加ができて、大きな喜びを得るきっかけがたくさんあるランニングという競技というものは、なんだか良いものだなあと思いました☺️
これからも、無理せず、でも着実に。
また次の目標に向かって、楽しみながら走っていきたいと思います!
次の目標はまだ決まっていないけれど、これからも楽しんでいきたいな~!
おー!!
▼前回のレース「おきなわマラソン2025」のレポはこちら